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中村 秀彦
雨上がりの洗濯干しでベランダに出た時、床が乾いているかな?とベランダの床をまじまじと眺めてみると、表面の塗装が剥がれていたり、少しひび割れが入っていたということはないでしょうか。
「このまま何もしなくても大丈夫かな?」
「雨漏りが心配」
こんなお悩みがあるかもしれませんね。ここではトップコートの役割と劣化症状などについてご紹介いたします。
トップコートとは、防水層の表面に塗装されているもので、紫外線から防水層を保護する役割があります。
多くの方が勘違いしていますが、トップコート自体に防水機能はありません。
前述の通り、トップコートを塗装する目的はトップコートの下にある防水層を保護することで、水の浸入を防ぐ機能を果たしているのは、トップコートではなく防水層になります。
また、防水工事にはウレタン防水、FRP防水、シート防水など沢山の工法が存在し、その中でもウレタン防水の防水層は、非常に紫外線に弱いという特徴があります。
もしウレタン防水層が紫外線を浴び続けると硬化・亀裂を起こして、防水としての役割を果たせなくなってしまいます。そのため、トップコートで保護して紫外線が直接、防水層に当たらないようにすることが大切です。
毎日、洗濯物干しなどで歩いていると、摩擦で擦れて色が黒っぽくなります。
また、紫外線を浴びることによって色褪せが起きたり、表面についたホコリやサビが紫外線で焼けて変色する場合もあります。
チョーキング現象とは、トップコートが剥がれて粉状になっている状態のことです。塗装面を直接触った時に、チョークのような粉や汚れが手に付きます。
防水層は温度変化によって膨張・収縮を繰り返すため、トップコート塗膜が紫外線の影響で硬化するとその動きに追随できずに、ひび割れや剥がれを引き起こしてしまいます。
トップコートの耐用年数はアクリルウレタン系の短いもので3~5年程度、フッ素系など長いもので10年程度です。
外壁と異なり、上を歩くことが想定されますので、歩く頻度によってもかなり変わります。
塗膜やシートなどで形成された防水層が無いバルコニーは、トップコートの施工ができません。防水層が無いケースとは、床の素材が金属板や樹脂になっている場合などです。
まずはバルコニーの床面を洗浄します。
外壁塗装と同じタイミングでトップコートの塗り替えも行う場合は高圧洗浄で洗浄し、個別で行う場合はケレンと呼ばれる作業を行い、手作業で汚れを除去していきます。
次にトップコートを塗布していきます。室外機などがある場合は、室外機を移動してその下も塗っていきます。
トップコートの単価は㎡あたり1,000円~1,300円程度が一般的です。ただし、フッ素系の場合は2,000円を超える場合もあります。
10㎡以下の一般的なベランダを施工した場合の相場は、洗浄も含めて一式20,000円~50,000円程度です。洗浄の人件費などの関係で、外壁塗装と同じタイミングで行う場合と個別で行う場合で価格が変わります。
トップコート自体の耐久年数は外壁塗装の塗膜に比べて短いので、5年くらいを目安にこまめに点検・塗装する必要があります。防水層は総じて紫外線に弱いため、特に日当たりの良いベランダは注意しましょう。
また、トップコートの剥がれ=雨漏りではありません。防水機能を担っているのではトップコートの下にある防水層なので、防水層が劣化してはじめて雨漏りに繋がります。
外壁塗装と同タイミングで施工すると費用を抑えることができるので、同じタイミングでの施工がおすすめです。