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藤吉 崇史
リフォーム瑕疵(かし)保険についてご存知ですか?屋根や外壁の塗装を業者に依頼する際に、欠陥や不備が発生するケースはまれにあり、揉めごとになったり、泣き寝入りしている方も多いかと思います。
そうした時に、リフォーム瑕疵保険を利用することで、トラブルにおけるダメージを最小限に留めることもできます。
リフォーム瑕疵保険の話に入る前に、「瑕疵(かし)」という言葉についてはご存知でしょうか?瑕疵とは契約に対して、施工内容が約束通りの品質や性能に満たしていないことを指します。
この場合、売主または請負業者は補修を行うことで品質と性能を確保する義務があります。リフォーム瑕疵保険は、瑕疵という業者のいわば不備に関しての補償体制なのです。
外壁塗装のリフォーム瑕疵保険で最も有名なのが、株式会社日本住宅保証検査機構(JIO)が管轄している「JIOリフォームかし保険」です。
「JIOリフォームかし保険」は外壁塗装やリフォームなどの工事を請け負う業者が被保険者となって申し込む保険です。つまり業者が加入する保険となります。保険対象工事部分の瑕疵によって不具合が生じた場合は、JIOが修補などの費用または損害賠償金を保険金として事業者に支払う仕組みです。
依頼者の方は「JIOリフォームかし保険」に加入している業者を選んで契約することで、施工に対する補償の恩恵が受けられます。また、施工途中などに業者が倒産などで保険対象工事部分の修補または修補に代わる損害賠償金の支払いができない場合は、依頼者からJIOへ直接保険金を請求できます。
では、リフォーム瑕疵保険に加入している業者と契約することで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。以下の4つのメリットを確認したうえで、補償体制がきちんと整っている業者を選定するようにしましょう。
・国土交通大臣の指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が監修する保険のため安心
・施工後の第三者検査員による現場検査がある
・欠陥が見つかった場合には、補修費用が保険金として支払われる
・業者が倒産して補修できない場合には、依頼者が直接保険金を受け取れる
工事の種類や金額によって異なりますが3~6万円が相場で、お客様が支払うのが一般的です。業者によっては、保険料を一部負担するという場合もありますが、そういった業者はあまりいないのでしっかり確認しましょう。
保険金は基本的に、(補修費・調査費-10万円)×80%が支払われます。ただし、免責金額を下回る施工金額の場合は、保険金を受け取ることができません。免責金額とは、保険金を受け取る際に自己負担する金額のことです。
塗装の工事の場合は、白化や白亜化、剥がれ、亀裂などが発生したときに保険が適用されます。塗装の色ムラや断熱性能などに関しては保証対象外です
対象部分 | 条件 | 保証年数 |
---|---|---|
構造耐力上主要な部分 | 構造耐力性能が建築基準法に満たない場合 | 5年 |
雨漏りの侵入を防止する部分 | 雨漏りが発生したり、防水性能を満たしていない場合 | 5年 |
上記以外の部分 | 社会通念上、必要な性能を満たさない場合 | 1年 |
リフォーム後に瑕疵を発見した場合は、まず業者へ連絡をしましょう。もし業者が倒産している場合は、保険会社へ直接連絡をする必要があります。