防水工事の現地調査

現地調査の必要性

適切な見積書を作成するために、現地調査は必ず必要となります。

また、現地に行って周辺の状況や立地条件などを把握することで、より正確な見積りを作成することが可能です。

現地調査で行うこと

既存防水層の確認

単に防水工事といっても、塗膜防水、シート防水、FRP防水など様々な工法がございます。

そのため、まずは既存防水層の種類を現地にて直接確認します。

工法にはそれぞれ相性があり、改修方法の選定を誤ってしまうと本来の耐久年数よりも早く剥がれたり、保証年数を設けられない場合がございますので、必ず下地チェックは必要になります。

立地条件の確認

陸屋根などの場合、足場が必要になる可能性もあるため、立地条件の確認をいたします。

また、施工がしにくい環境の場合でも、きちんと現地調査を行っていれば、着工後に追加金が発生するといったケースを事前に防ぐことが可能です。

施工面積の算出

面積を算出する事により、工事に必要な材料の基準値を割り出せます。

必要基準に満たしていない材料で工事に着手してしまうと、メーカー保証が下りない等のトラブルに繋がりやすいため、面積算出は必要となります。

防水層のサンプル採取

サンプルを採取することで過去の事例などと照らし合わせて、最善の対応と対策が提案できます。

ただし、既存防水層が剝がれている場合しか採取できないため、基本的には目視確認のみで問題ありません。

防水工事の躯体調査とは

まず躯体とは建物のことを指し、躯体調査は建物の構造に関する調査を行うことを言います。

躯体調査は、特に鉄筋コンクリートの建物で行われる調査で、躯体調査を実施する時には、既に雨漏りや破損などの不具合が発生している可能性が高いです。

現地調査では、防水層の状況のみを確認することになりますが、躯体調査であれば構造部まで調査できます。

躯体調査行う際は、打診調査・目視確認のいずれかで状況を確認いたします。

まとめ

今回の記事では、防水工事には現地調査がなぜ必要なのか、その調査ではどのような工程が行われているのかをご紹介いたしました。

今回の記事に記載させて頂いた専門的な調査をしなくとも、劣化原因が目視でわかる場合も少なくありません。

大規模な修繕が必要となる前に定期的に建物診断を受けたほうが、長い目で見ると出費が少なくなるため、今回の記事をご覧になられて防水が少しでも気になる方は是非ご相談ください。

その他の「防水塗装(工事)の基礎知識」に関するコンテンツ