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島津 奨
どんなに立派な建物であっても経年によって必ず劣化していきます。いつまでも新築の際のきれいなままの外観で保ち、トラブルのない機能的なご自宅であり続けるためには、塗装工事による定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
適切な塗料を選択し、適切な時期に塗り替えを行うことで家の劣化を最小限に留めることができます。
外壁塗装に使用される塗料の種類はさまざまです。それぞれ耐用年数や価格が異なるので、ライフサイクルコストに合わせた選択が重要になります。次回はいつ塗り替え工事を行うか?建て替えの時期は?といった部分を見据えたうえで塗料を選択することが理想です。
家の中でも屋根は外壁に比べて紫外線や強風・雨などに多くさらされるため、過酷な状況下にあります。そのため、外壁よりも耐久性に優れた塗料を選ぶことをおすすめしています。塗り替えを行う箇所に応じて適切な塗料を選ぶことは大切なポイントの1つです。
また、塗装を行う素材によって塗料を選ぶことも非常に重要です。木やコンクリート、鉄などはそれぞれ異なった性質があります。適切な塗料を使い分けることは、耐久性の飛躍的な向上につながる場合もあります。
■例えば「木」の場合
木は呼吸をする素材です。そのため、塗料によって呼吸が妨げられてしまうと湿気が塗膜の中に閉じ込められ、最終的には剥離の原因になる場合も。素材が木である場合は、水を通さず湿気のみを通す透湿性の塗料を選ぶのがベストだといえるでしょう。
塗膜の耐用年数は建物の立地条件や方角などによって異なります。そのため、塗料を選ぶ際にはJIS(日本工業規格)で定められた耐候形1~3種を参考にしましょう。
耐候形1~3種は、それぞれのメーカーが耐候性試験の結果にもとづき決定しており、客観的に耐候性を判断する際に基準となります。
■塗膜の主な耐候性試験
・屋外暴露試験
太陽光の影響を屋外で最も受ける南面へ試験体を45度に設置し、天候による影響を調べる試験。
・促進耐候性試験
機械によって通常よりも厳しい環境(多量の紫外線やシャワーなど)を作り出し、試験体に起こる経時的変化を短期間で調べる試験。
塗料の基本成分には合成樹脂系・アクリル系・ウレタン系・シリコン系などがあります。最高グレードのフッ素系塗料は価格が高くなりますが、それに見合うだけの耐用年数があるとされています。また、近年登場した「フッ素を超えた」と言われる無機・有機ハイブリッド型は、さらに高価ですが、フッ素の1.5倍の耐用年数が期待できます。もちろん家屋を守る防カビ・防汚・抗天候性にも優れています。
塗料 | 耐候形 | 外壁 | 屋根 |
---|---|---|---|
フッ素樹脂 | 1種 | 約15年 | 約12年 |
シリコン樹脂 | 1種 | 約10年 | 約9年 |
ウレタン樹脂 | 2種 | 約7年 | 約6年 |
アクリル樹脂 | 2種 | 約5年 | 約5年 |
塗料は種類によってさまざまな機能があります。そのため、お客様のお悩みを解消できる機能を持つ塗料を正しく選択することでトラブルの解消も。また、異なる機能を持つ塗料を組み合わせることで、さまざまなケースに適応する外壁塗装を実現できます。
防藻・防カビ性 | 藻やカビの発生を防ぎ、外壁の美観を保つのに役立ちます。 |
---|---|
低汚染性 | 汚れがつきやすい箇所においても、外壁をきれいな状態に保てます。 |
弾性 | 柔軟な性質の塗膜性能であるため、ひび割れが起こりにくく、食い止めることができます。耐水性にも優れています。 |
遮熱・断熱性 | 赤外線を反射させることで室内に熱が伝わるのを防ぎ、光熱費削減につながります。 |
透湿性 | 水を通さず湿気のみを通すので、塗膜の剥がれなどを防止できます。 |
外壁塗装には耐候性や機能はもちろん、建物の美観をよくするという役割もあります。また、デザインやスタイルによっては艶を出したり、色で目立たせるとった工夫に関しても重要になります。
そのため、塗料選びの際には仕上がりのイメージを考慮することが大切なポイントです。
何年も何十年も暮らす家なので、人体や自然環境に配慮した塗料を選ぶことは非常に大切なことです。
児玉塗装では、工事前に塗料の臭いや成分などをご確認いただき、ご家族が暮らすうえで問題がないかを事前にご確認させていただきます。お気軽にお申しつけください。
費用は塗料に限らず、選択条件の中でも大きなウェイトを占めますが、安さだけで選んでいては結局トータルコストが高くなってしまうということを念頭に置いてください。たとえば合成樹脂系は最も安価ですが、耐用年数は3~5年で、およそ15~20年とされるフッ素系の約5分の1です。
当然塗り替えのサイクルも短くなり、フッ素系なら約20年に1度で済むところを、その間に4~5回は行わなければならないのです。
また、数年のうちに建て替えやリフォームを検討しているのであればフッ素系を使うのはもったいないですよね。家屋の修繕や増改築も計算に入れたうえで、塗料の種類をしっかり検討しましょう。