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島津 奨
「足場を建てないで、少しでも安く工事したい…」という気持ちもわかりますが、外壁・屋根塗装をする際に必要になるのが足場です。
そこで足場の必要性、種類、相場はいくらくらいなのか?このページで説明します。
「足場で10万円近くかかるなら、足場を建てないで作業してほしい…」と言われることが多いですが、外壁と屋根を塗装する場合は、必ず足場が必要です。
足場が必要な理由は、以下の通りです。
・作業員の安全を確保すること
・作業の能率を上げ施工品質を上げること
・養生シートと併用することで塗料の飛散を防止し、近所とのトラブルを回避する
・安全対策として作業範囲を囲う
外壁塗装の足場は㎡に対して「㎡あたり〇〇〇円」という算出が一般的です。通常の戸建て住宅であれば養生シートが込みで1㎡あたり600円~800円です。一般的な30坪の2階建ての戸建てだと15~20万円になることが多いです。
「工期が長引いた場合は、足場代が余分にかかるのか?」と心配されるお客様がいらっしゃいますが、工期が長くなったからといって足場代が特別に高くなることはありません。
単管足場は、以前は丸太の木材で組まれていたものが時代に伴って鉄パイプ(単管パイプ)で組み立てられるようになったものです。一側足場として幅広く使われています。
単管パイプにクランプと呼ばれる接続金具を組み合わせてボルトで固定し組み立てます。組み立てと解体にやや手間がかかりますが、幅や高さが任意で調整できるので、ビルの隙間や狭小地などでの工事で用いられます。主に解体現場で多く使用されています。
凸凹が付いた金具をハンマーで打ち込み部材同士を接合して組み立てる足場です。一定間隔で支柱となる交換を配置しアンチと呼ばれる踏み板を固定してつくります。
設置や解体が簡単で耐久性が高くコストパフォーマンスに優れています。現状で使用されている足場で最も多く使用されています。
屋根の勾配によっては屋根足場が必要になる場合があります。屋根勾配は寸の単位で表し屋根材によって、またデザイン性などで変わり数字が大きくなるほど勾配がきつくなります。
3.5寸勾配であれば水平に10進むと高さが3.5立上り、6寸勾配では10進むと6立上ります。屋根の材質にもよりますが5.5寸以上の勾配では屋根足場を掛けないとまず作業は不可能です。
部材を結合する留め具になるこぶが一定間隔でついている鋼管です。このこぶの部分に水平材や斜材の緊結部をくさびで緊結し足場を組み立てます。
足場板、踏み板のことです。作業用のステージや通路などあらゆる床部分にアンチが敷かれており高所での作業を行うのになくてはならない部材です。
筋交いのことです。支柱と支柱を斜めに取り付ける斜材で揺れを防ぎ、足場の耐震性を高めます。
アンチをはめる資材として特に狭い場所での足場組立になくてはならない部材です。
落下防止のために支柱のこぶに打ち込む鋼管です。こぶと水平材や斜材の緊結部とくさびを緊結させることで足場が組み合わさります。
足場の下部。屋根上、壁押さえ用で上下の高さを調節する役割があります。足場戸株にはジャッキベースをおき沈下等を防ぎます。
2階建ての戸建てで15~20万円はかかりますとお伝えしましたが、足場の費用が高くなる場合をあげてみます。
隣との隙間が狭い、敷地入り口から建物まで距離や高低差がある、また敷地前に車が停められず手運びが必要な場合は少し高くなります。
屋根の勾配が5.5寸以上の場合は屋根足場が必要になり、高くなります。
伝統的な日本家屋は下屋根があり、最近の総2階建の建物に比べて、ジャッキなどの部材が増え割高になります。
例えば、斜面に建っていて1階部分がコンクリートの掘り込みの車庫で、道路から家まで高低差があり、隣との隙間が狭く裏側まで部材を運ぶのが困難な場合などは運搬費がかかると思ってください。
塗装業者の中には「足場無料!」と宣伝している方もいます。塗装工事で足場は必要な工程でで、足場組立に1日、解体に半日かかります。このように足場材以外にも人件費がかかるため、足場代を無料にできる訳がありません。
完全に自社の利益を削って足場無料なら良いかもしれませんが、それでも無料になるのは考えにくいです。もしも足場無料と宣伝する業者がいた場合は、その他工事に上乗せしていると考えられます。例えば、塗料の単価を200円高くするなどです。
足場は、工事後は解体してしまい残らないものなので、少しでも安く思う気持ちもわかります。ただ、足場は塗装工事の安全と施工品質を維持するには必要不可欠なものです。
単価は600~800円で、一般的な30坪の2階建ての戸建てだと15~20万円になることが多いです。現在最も使われているタイプは、クサビ(ビケ)足場です。
足場は、組立に1日、解体に半日かかり人件費もかかります。そのため、足場を無料にする!という業者には注意が必要です。多くの場合が、他の工事の単価に上乗せされています。