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島津 奨
外壁・屋根塗装で行われる養生は、かける手間によって仕上がりが変わると言っても過言ではない程に重要な項目になっています。
窓が開けられなくなり、家の中が暗くなる等マイナスに考えられがちで工事が終わればすべて無くなってしまう物ですがその必要性と相場、どんな事をするのかを紹介しています。
養生と言われてピンと来ない方も多いと思いますが、塗料の飛散を避ける足場のシートや塗装しない面を保護しているビニールといえば伝わるかと思います。
養生をする目的については以下の通りです。
・近隣に対する塗料の飛散を防止
・非塗装面の保護
・見切り部分のライン出し(養生テープの貼り方が雑であったりすると、仕上がりも雑に)
こちらは家全体を覆うメッシュシートのこと。足場の設置と同時に施され、ひもでくくって固定するタイプが主流です。通気性を持ちながら、風の影響も考慮してあるのが特徴。ずっしりとした重みがあります。
ポリエチレンで作られた透明なビニールシートで、窓などに塗料が付かないようにするシートです。普通のビニールと違い、塗料が付いた状態で乾いても落ちにくく周囲が汚れるのを防止できます。ハサミで切らなくても手で綺麗に切れるノンカッタータイプと、ハサミやカッターを使って切る通常タイプがあります。
養生用ポリシートを貼るときに使う粘着力の弱いテープです。粘着力が強いと塗装後に剥がすときに汚れになってしまうため、弱いテープを使います。
マスキングテープは粘着力が弱いので、養生する箇所によっては密着が悪く貼り付かないことがあります。そのような箇所で、密着性をよくするために使うのがテーププライマーです。脆弱コンクリート面やアスファルト面、凸凹した面などで使います。時間が経てば綺麗に剥がせます。
養生用ポリシートとマスキングテープが合わさった便利アイテムです。サイズが豊富で幅100センチから最長3600mmの商品があります。塗装でよく使うのは550mm、1100mmです。
ポリシート部分は、コロナ処理(放電加工)という塗料が垂れにくく、塗料が付いた状態で乾いても落ちにくくなる処理がされています。商品名から通称としてコロナマスカーと呼ばれています。
ノンスリップマスカーは、床や屋根の養生に使用し、さらに滑りにくくするする効果があります。靴に塗料が付いたまま床などを歩くと、汚れてしまうので養生をするのですが、通常タイプだと滑りやすくて危険です。そのため、ノンスリップマスカーを使います。
通気性の良い繊維状の室外機専用カバーです。エアコンの室外機や給湯器、排気設備などにポリシートで養生したまま機材を使うと、排気できず一酸化炭素中毒になる危険性がありますので排気口廻りは必ず開口いたします。
カーシートは、車やバイクを丸ごと1台養生するのに使うカバーです。ビニールタイプのものが一般的ですが、風で飛ばされたり、擦り傷が付く可能性があります。そのため、不織布製タイプもあり、風で飛ばされにくく擦り傷が付きにくい商品もあります。
養生費は、上記の道具の価格や作業費を合算して養生費として算出する場合と、外壁の平米数に単価をかけて算出している場合があります。
どちらの見積り方法だとしても相場は一般的な住宅で、40,000~60,000円位の見積もりとなっています。
非塗装面であるサッシを汚さない為に養生を施します。窓全体を覆う為窓の開閉が出来なくなります。
室外機を汚さない為に専用のカバーで養生を行います。養生の方法が不適切だと排気の妨げとなりエアコンの故障や一酸化炭素中毒に繋がる場合もあります。施工の際にエアコンを使用できない期間があるか等事前に確認打ち合わせを行います。
家全体を飛散防止のネットで覆う為日が当たらなくなり植物が枯れてしまう事があります。事前に移動できる物は足場の設置範囲外に移動し、植栽については事前に相談すると良いです。
養生とは、足場にかけるメッシュシートや、窓などに塗料が付かないように取り付けるビニールシート、ライン出しのためのマスキングテープなどのことを言います。
足場にかけるメッシュシートは、周辺の家に塗料や高圧洗浄の飛散の被害を防ぐ役割があります。また、またマスキングテープでのライン出しは、工事の仕上がりにも影響する大切な作業です。