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藤吉 崇史
ガルバリウム鋼板は、屋根や外壁の建築材料によく使用されており、メンテナンス不要と言われておりますが、メンテナンス不要な建築材料は存在しません。
ガルバリウム鋼板を含め、どんな材質の建築材料もメンテナンスは必要です。
このページでは、ガルバリウム鋼板の特徴や、メンテナンス方法について記載しております。
ガルバリウム鋼板は、耐久性が高く軽い特徴があります。アメリカのベルスヘムスチール社が最初に開発しており、メッキ成分がアルミニウムと亜鉛の合金できています。日本では、1982年から販売されました。
近年は、新築で使用される機会も増えてきましたが、外壁の改修工事や屋根のカバー工法として用いられることが多いです。
ガルバリウム鋼板は、内容成分にアルミニウムが多く含まれるため、錆びに強く耐久性が高い特徴があります。さらに、燃えない建材なので防火性にも優れているのがメリットです。
また、薄くて軽量なので耐震性が高い建材としても注目されています。そして近年では、断熱性や遮音性を大きく改善した製品も発売しておりますので、あらゆる観点において優れた建材と言えます。
耐久性が非常に高い反面、価格が高いです。また、衝撃に弱いので、物をぶつけると凹みや擦った跡が付きやすく、傷も目立ちやすいというデメリットがあります。
また、ガルバリウム鋼板に限らず、金属資材全般は遮熱性が低く、雨天時の雨音が大きいといった特徴もあるので、別途防音工事が必要になってくる場合もあります。
その他にも注意点として、ガルバリウム鋼板は表面に凹凸がほとんどないので塗装が難しく、適正な塗膜を形成する為には、塗料選びに関する知識と職人の技術力が必要となります。
ガルバリウム鋼板の表面には化粧塗装が施してあり、他の建材と同じく、経年劣化で色褪せしてしまいます。この状態で放置していると、たとえガルバニウム鋼板だとしても錆が発生してしまう可能性があります。
確かにガルバニウム自体の耐久性は非常に高いですが、しっかりと定期的にメンテナンスをしないと、雨水の影響で錆が発生して穴が開いてしまうので注意が必要です。
ガルバリウム鋼板は耐久性が高いので、販売業者はメンテナンス不要と謳っていますが、表面の塗膜が色褪せてしまうと、ガルバリウム鋼板そのものが紫外線や雨水などの影響で変色してしまいます。
また、傷つきやすく、そこから劣化が進行し、錆びの発生や穴が開いてしまう可能性があるので、劣化の進行を抑える為にも定期的な塗装が必要です。
ガルバニウム鋼板を塗装する際は、最初に必ずケレン作業を行います。ケレン作業とは、表面にある錆や汚れを完全に取り除いたり、表面をざらつかせて塗料や錆止めを付着しやすいようにする工程のことです。
その後、錆止めや下塗り材を塗布し、上塗り材を使用して中塗り・上塗り塗装を行っていきます。
塗料の種類によって変わりますが、一般的な30坪程度の戸建て住宅の場合、屋根の塗装で25~50万円、外壁の塗装で80~120万円程度が相場です。
既存の屋根材が劣化し、塗装によるメンテナンスが難しくなった場合は、葺き替えやカバー工法を行います。葺き替えとは既存の屋根材を撤去してから、新たらしく屋根材を取り付ける方法で、カバー工法は既存の屋根材を撤去せずに、そのまま上から新しい屋根材を被せる方法です。
カバー工法は、屋根材の撤去をしないのでコストが抑えられ、より長く屋根を維持することが可能になります。ただし、使用する屋根材やの種類や屋根の形状によっては、カバー工法が行えない場合もあります。
また、ガルバリウム鋼板は他の屋根材をリフォームする時にも使用されることが多く、特に瓦からガルバリウム鋼板への葺き替えは屋根の負担が大きく軽減されるため、耐震性の向上にも繋がります。
ガルバリウム鋼板は、耐久性、軽量、防火性など優れているため、カバー工法や新築時の外壁や屋根に採用されることが多くなりました。
高耐久な建材ですが、建物の状態をしっかり診断し見極めたうえで、状態に合わせたメンテナンスをすることが重要です。