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吉田 翼
セラミック塗料とは、塗る事で家のデザイン(意匠性)が変わったり、塗る事で機能性を発揮する塗料です。機能性にも種類があり断熱機能や遮熱機能を発揮するものがあります。
石目調の塗料はデザイン重視の塗料であり、無機に関しましては耐久性重視、低汚染性塗料・断熱・遮熱塗料に関しては機能性重視とそれぞれ用途が違いますが、一般塗料の中に顔料がそれぞれ含まれている塗料に関しましてはセラミック塗料としてひとくくりにまとめられてしまいます。
このページでは、定義がなくわかりにくいといい割れているセラミック塗料について説明します。
セラミック塗料は、塗料に顔料としてセラミックが数%でも入っていればセラミック塗料と言われるので、定義がなくあやふやです。
また、シリコン、フッ素などのグレードと同等にセラミックというグレードがあると認知されている方が多くいらっしゃいますが、シリコン・フッ素とセラミックは別の部類として分けられます。
ひところでセラミック塗料と言っても以下のように異なります。
塗料名 | タイプ | 耐久年数 | 単価(m2) |
---|---|---|---|
ガイナ | 断熱・遮熱塗料 | 15年 | 3,500円 |
キルコ | 断熱塗料 | 15~18年 | 3,500円 |
グラナート | 石調塗料 | 15年 | 3,500円 |
ファイン4F セラミック |
低汚染塗料 | 15年 | 2,600円 |
水性セラミ シリコン |
シリコン塗料 | 7~8年 | 1,600円 |
意匠性とは、デザイン性の事を指します。石の含まれたトップコートを吹き付けて仕上げます。
シリコンやフッ素に無機物質を含む事で、無機塗料と認められます。また、無機物質が10%でも含まれていれば無機塗料に含まれます。
無機物質が含まれている割合が多ければ多いほど耐久性が高くなります。
低汚染塗料とは、一般的なシリコンやフッ素塗料にセラミックを混ぜ、汚れにくくした塗料です。代表的な塗料には以下があります。
■セラミシリコン(SK化研)
大気中の排気ガスを寄せ付けず、低汚染性の性質を持っており高耐久な塗料です。
■ファイン4Fセラミック(日本ペイント)
こちらも同様に、大気中のチリ・埃排気ガスが付着してしまっても雨水で汚れを洗い流す塗料です。ただし、他メーカーから出ている塗料に比べると機能としては劣ってしまいます。
ガイナ・キルコの様な断熱塗料は、塗ることによって機能性を発揮する塗料になります。
室内温度を保つことのできる塗料になります。室内・室外で施工する際に効果は異なります。
訪問販売が、「セラミック塗料だから単価が高くても長持ちする」と営業してくることがありますが、一概に長持ちするとは言えません。
今まで説明したように、セラミック塗料と言っても
・意匠性を持たせる石調塗料
・高グレードの無機塗料
・低汚染塗料といわれる塗料
・ガイナなどの断熱効果のある塗料
このように、塗料の中身や機能は全然違います。そのため、「セラミック塗料=長持ち」とは一概に言えません。
石調の塗料を施工される場合は意匠性。機能性塗料としてはキ・ル・コやガイナの様な断熱塗料をオススメします。
セラミック塗料の難しいところは上記でもお話しましたが、塗料の中に顔料としてセラミックがどれだけ含まれているかが重要です。
塗装業界ではOEMと言って他社の商品のラベルを変更し、自社開発の商品とうたって販売している業者さんも少なくありません。提案された商品のカタログや商品名を調べることをオススメします。
※一般塗料に比べセラミック系の機能性塗料は特にOEMが多く提示されるケースが多いです。