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島津 奨
下地の処理は塗装を行う上でとても重要なポイントで、しっかりと正しい工程を踏まなければ、たとえ良い塗料を塗ったとしても塗料本来の機能は発揮できません。
そして、塗装工事の仕上がりを左右するのは、塗料30%・職人の技術70%と言われており、最適な下塗り材の選定が大切になってきます。
下塗り材は様々な種類があり、下塗り材なら何でもいいというものではなく、きとんと下地に合わせて選ぶ必要があります。このページでは、下塗りの役割、下塗りによる不具合の例、下塗りの種類について紹介しています。
下塗りには、下地の軽補修をして、新塗膜と下地の密着を良くする役割があります。塗装の仕上がりにも影響するため、下塗りは塗装工事で欠かせない工程です。
もし下塗りを行わずに施工をしてしまうと、塗膜の密着力が低下して、剥がれやめくれ等の不具合が発生してしまいます。
また、下地の劣化が酷い建物は下地が塗料を大量に吸い込んでしまうため、十分な塗膜を形成できずにムラが出てしまう場合があります。
上記のような時は、下地が塗料を吸い込まなくなるまで下塗りを数回行い、次の工程で塗装する中塗り・上塗り塗料が吸い込まれないように下地を調整します。この作業によって、中塗り・上塗り塗料の吸い込みを抑えられ、塗膜に一定の厚みを付けることができます。
シーラーにも大きく分けて2つあり、溶剤のシーラーと水性シーラーに分類されます。さらに細かく分けると浸透型と造膜型があります。
シーラーは主にサイディングボード・カラーベストに使用します。
【代表的な塗料】
エポパワーシーラー(造膜型)・マイルドシーラーEPO(浸透型)
プライマーはシーラーの別名で、役割としては同じです。
【代表的な塗料】
ハイポンファインプライマー(錆止め)・サーモテックプライマー・塩ビゾルウレタンプライマー
フィラーには、紙粘土のような物で細かいクラック(ひび割れ)を補修穴埋めする役割があります。また、ALC・RC・モルタルなどの柄付けに使用されることもあります。
【代表的な塗料】
ホワイトフィラー・水性ソフトサーフ・アンダーフィラー
微弾性フィラーは塗膜が柔らかく伸びる性質があるため、細かいクラックが発生している部分に塗装することで、塗膜が下地の動きに追従し、割れが表面上に出てくるのを防ぎます。
さらに、下塗り塗料自体が伸びることによって、中塗り・上塗りの塗膜も割れにくくなります。
ただし、クラックの幅によってはフィラーだけでは埋まらない場合があるため、シーリング補修またはモルタル補修をしてから塗装するケースもございます。
【代表的な塗料】
パーフェクトフィラー
バインダーは、中塗りと言う意味合いもあり、下塗り材と上塗り材の繋ぎとして使用されます。そのため、プライマーとは異なる役割となります。
主に、タイルやリシンなど、塗料の吸い込みが少ない下地に用いられます。
【代表的な塗料】
無機エクセレントUVバインダー
サーフェイサーとは、下地処理を行ったALCやモルタル等にシーラーを塗布した後に、さらにその上から使用する塗料で、上塗り材の吸い込みを抑える効果がありあます。
サーフェイサーを用いることで塗膜の密着性が高まり、塗膜の持ちが良くなります。
ただし、処理が雑だと塗膜が剥離したり、クラックが発生してしまいます。
【代表的な塗料】
ファインシリコンベストサーフェイサー
下塗り材は、既存塗膜と新しく塗装する塗膜の密着性を高める重要な役割がございます。そして、下塗り材の性能を十分に発揮させるためにも、メーカー推奨または適正な塗料を選定することが大切です。
また、上塗り塗料を重視している方が多いですが、下塗り塗料の選定を間違たり疎かにすると、たとえ高耐久の上塗り材であっても塗膜がすぐに剥がれてしまうので、塗料本来の効果を発揮することができません。
そのため、上塗り材にあった適正な下塗り材を選定して施工することが大きなポイントになります。